無事卒業しました!
とある地方に宝飾・眼鏡・時計を扱う兼業店の再生支援をさせて頂いていました。
そのお店にはファンド会社が入り、そのファンド会社からの再生支援依頼を受け
お付き合いをさせて頂きました。それが約5年前。
この5年間、新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)もあり、そのお店も当然の事な
がら大きな打撃を受けていました。(お店が位置する商店街に人がまずいない)
一番大きな展示会前に従業員がコロナに感染している可能性があり、ギリギリまで
開催できない事態にハラハラしたり、コロナの連日報道で従業員が完全に精神的に
影響を受けてしまっていたり等々。
しかし、その会社にはファンド会社が入っているため「外部環境が大変だからね」
「こんな状況だから数字がいかなくても仕方ないよね」など一切通用しません。
会社が潰れてしまったら、そこで THE ENDだからです。誰も仕方ないよねと助けて
くれません。
その間、幹部を含めた社員さんの頑張りは凄まじかったと思います。
そんな会社も、見事、利益を出し続け、昨日の8月31日にファンドから銀行に移り
無事卒業を迎えることができたのです。
その時に具体的な策は、ここでは書き切れませんが、振り返ってみると、そのファ
ンド会社は言葉だけでなく本気だったという事を改めて実感しました。
言葉だけで「売上を上げろ!」みたいな事を言う人は多いのですが、そのファンド
会社が、やった事は毎日、社長と幹部にメールを送り続けたのです。
流れは、毎日の営業報告書(本日の数字や中身の内容や課題が記載されたもの)を
社長が作成し、ファンド会社に送ります。その営業報告書の内容に対して、ファン
ド会社は私に報告してきて、そこで色々コメントをして、それをファンド会社に返
します。ファンド会社は、その私の書いたコメントを元に社長や幹部に返信してい
くという作業です。これを5年間続けました。海外にいるときも、お客様と会食中
であっても、家族と食事中やバカンスにいる時も、毎日、毎日(年末年始問わず)で
す。
やってみたら、分かるのですが「もう勘弁してくれ!」と思う様な事は一度や二度
ではありません。私の家族なんて、もう呆れてしまって不穏な空気が流れたりしま
した。だって、食事中に家内が話をしていてもメールを打っているのですから。
私でさえ、こんな感じだから、ファンド会社も相当大変だったと思います。
でも、そんな事も良い思い出になりました。
この後、この会社は順調なまま、新たなステージに突入していきます。
今度は自分の足で。
私の方は、ファンドではなく、今度は直接この会社の支援を続けていきます。
卒業までに出来きれなかった事を実現させ、理想的な宝飾・眼鏡・時計の兼業店
を目指して。
「人間はもうだめだという絶望の中からしか立ち上がれない。中途半端な希望を
もっているうちは、死ぬ気で自ら立ち上がろうとしないからです。」
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